『まちづくり戦略3.0』(小林大輔)を読んで
「まちづくり系の本を100冊読もうチャレンジ」2冊目。
小林大輔『まちづくり戦略3.0 カネなし、人脈なし、知名度なしでも成功する「弱者の戦い方」』
この本を読んで得た気づきのベスト3。
そしてもう、最初から結論。
✓小さくはじめ、大きく育てる。まずは「人が集まる場所」をつくり、10以上のアクティビティが揃う場所にすること。
行政主導のまちづくりは、
「ハコモノ」と言われるように、
「作るだけ作ってムダ」と思ってしまう失敗例が多い。
何がダメって、
その施設の周辺も「ついでに」
色々ぐるぐる回ってもらうことで、
滞在時間を長くするのが大事なのに、
「その施設に行って終わり。直帰」ケースが多いこと。
たしかに~~~。
島根も、観光地があっても、
ポツンとその建物だけ独立してるところが多いのよね。
せっかくいいものがあるのに、
そのコンセプトを大事にしてる感じがない。
良い意味で「自然」なんだけど、
悪く言えば「ほったらかし」状態。
そして次の気づきも関連しているのだけど、
✓何らかの特徴を作って尖らせるのが大事。
著者曰く、弱者の戦略としての
「半径200mのまちづくり」の理想形が
代官山らしい。
まちのコンセプトに合うようなテナントを一軒一軒探して、
40年という年月をかけたから今の代官山があるのだと。
「小さくはじめた」成功事例。
ここらへん、もうちょっと詳しく知りたい。
『ヒルサイドテラス物語 朝倉家と代官山のまちづくり』を読んでみようかな。
先日行った下北沢もそんな感じだろうか。
✓ライフスタイルからまちづくりをイメージ
他の書籍でもよく言われていることだけど、
まず「何がしたいのか」を明確にするのが
まちづくりでは大事。
そこで、この本では、
どんなまちづくりをしたいのかをイメージしやすくするために、
周りの共感を得やすくするために、
「人がその場所でどう過ごすのか」という視点が大事とされている。
たとえば、
- 自分が描きたい暮らしのシーン
- そこでの暮らしのストーリー
- その「空間」を複数ヶ所に
などなど、
鮮明に思い浮かべられるように、
自分に問いかける作業が必要らしい。
そうだよね。
島根でどこにでもあるような地方中枢都市のイメージはちょっと無理がある。
私はやっぱり、島根の景観が好きなので、
外観的にはそんなに変わらなくていいと思う。
山道を通ると、
人が住んでるかよく分かんない古い家がいっぱいあるけど、
だからって空き家どうこうとか、
移住をもっととか、
そんな急に極端な方向に走らないで、
他の可能性もどんどん探していった方がいいよねと思ってる。
都会の自然に植えた人の二重生活の拠点にするとか。
「日曜農業」?みたいな。
とにかく山地が多いので、
森林のケアも最近気になっている。
農業、林業が廃れたら、
山の近くは目の保養にはなっても
「危険」だから…。
色々と考えさせられる本でした。