地域の担い手を育てる教育
「将来やりたいことが分からない」と悩む子どもたちのニーズと、
「地域の担い手を育てたい」という地域のニーズを満たすwin-winの教育。
「NHK地域づくりアーカイブス」にて、
「ふるさとの希望を旅する」の
「地域再生のヒントを求めて」
(2015年10月12日放送)を見た。
日本海の沖合に浮かぶ離島の町、島根県海士町。
そこの島根県立隠岐島前高校では、生徒数が減少し、一時は統廃合の危機に瀕していたという。
しかし6年前、高校と地域が一緒になって、高校の魅力化を図る取り組みがおこなわれた。
「地域の担い手を作る」教育に転換したそうな。
(これはこれで議論の余地のある方針だと思うけれど、それが島の総意ということだね)
地域課題を調べ、現地に赴いて解決策を考える「地域学」という授業も。
生徒たちで一から企画を立ち上げ、最後まで実践できたという経験が、普通の勉強では得られない学びとなっているよう。
さらに町が作った公立の塾では、教育従事者の人たちがIターンしてきて、低価格で勉強をサポートしている。
そこでは、自分の将来の夢を語り、その実現を考える「夢ゼミ」という講座もある。
自分の漠然とした思いを言語化し、人生経験豊富な大人たちからアドバイスをもらえる機会って、子どもにとっては貴重なことと思う。
そういった活動が評判を呼び、県外からも入学希望者が殺到する人気ぶりなんだとか。
まあ、大学を出てサラリーマンになるというレールを前提にした教育では、人生設計といった視点はまだまだ足りていないからね…。
大学生でも困っているし、大人でも、やりたいことが分からなくて悩んでいる人は多い。
結局、自分のなかの快・不快にアンテナを立てて、目の前のことに全力で取り組むのがいいっていうのが、個人的な結論ではあるけれど。