地域の物語をつむいでふるさと再生ー地域に埋もれた物語を発見
「NHK地域づくりアーカイブス」にて、
「ふるさとグングン!」の
「みんなで描くふるさとの未来~福岡朝倉市」
(2019年10月20日放送)を見た。
水害復興からの地域再生に向けた活動のヒントを得るため、福岡県朝倉市の住民たちは、久留米市田主丸町を視察。
この久留米市田主丸町は、巨峰を日本で最初に生産した地域でありながら、かつて2012年、豪雨災害の大きな被害を受けたという。
現在は、流された巨峰農園を再生し、住民ボランティアによるツアーも行っている。
水が逆流しているように見える「さかのぼりの滝」も、地域の人が発見したんだとか。
こうした地域の「物語」を本にまとめて共有することで、住民の心のよりどころにもなっている。
巨峰を日本で生産するための方法を開発した先人たちは、
「できないと思うと何もできないけど、できると思って試行錯誤を積み重ねる」精神の持ち主だったそう。
いざ、生産した巨峰を全国に販売しようにも、戦後当時、舗装されていない砂利道で傷んでしまう巨峰。
そこで、お客さんの方から来てもらう戦略に変え、観光バスツアーを企画したら、大当たりして大繁盛したそうな。
こうやって、ピンチをチャンスに変える精神を引き継いで、2012年の豪雨災害を乗り越えた久留米市田主丸町。
さらに、地域の物語を共有することで、住民の地域に対する誇りを形成しているのは、
まさに地方だからこそできることじゃないだろうか。
どこの地域にも、受け継がれてきた「精神」や「物語」があるはず。
それを言語化して共有するのも、立派な「地域づくり」なんだね。