NHK地域づくりアーカイブスより

地域金融機関が地域再生の立役者に?!

「地産地消」で囲い込むのは、もはや時代遅れ。
「地産消」で与え合う精神と、そのためのネットワークが地域間交易の鍵。

「NHK地域づくりアーカイブス」にて、
「クローズアップ現代」の
“地元の逸品をプロデュースせよ”生まれ変わる地域金融機関
(2022年1月5日放送)を見た。

信用金庫や信用組合などの地域金融機関は、基本的にその地域で活動している。

外に出て何かをするっていうのは、そうそうないんだとか。

でもこれからは、融資や預金集めだけじゃなくて、地元の中小企業の販路拡大支援も意識した方がいいよねと。

全国の金融機関が地元の名産品カタログをまとめて、対全国に販売する取り組みがおこなわれている。

そのため地元の金融機関は、地元の企業に出向いて、社員の福利厚生として商品をもちかける営業活動も。

福利厚生だと、会社側としても経費で賄えるのが魅力で、好評なんだとか。

しかも、普通は「ぜひ地元の産品を」となりそうなところを、「ぜひ地元産品以外のものを選んでもらえるように」と売り出している。

(地元の金融機関なのに、なにごと?!)

実は、こうやって購入してもらうごとに、その金融機関には手数料が入るらしく、ほかの地域の商品になると、その手数料が高くなるんだそう!

なるほど、まさしく「相互扶助」ですね。

つい、「自分が自分が」とか、「奪い合い」になりがちな地域間競争を、「与え合い」に変換する。素晴らしい方法だ。理想的!

「taker」より、「giver」同士のほうが、結局は得るもの、かえってくるものが大きいのよね。

精神衛生的にもよいだろうし。

地元の商品は、よその地域が購入してくれる。

地方のお店の経営者は、パソコン仕事が得意じゃない人も珍しくないので、受注仕事も手伝ってあげてるんだとか。

孤独な経営者に、あれやこれやアドバイスもして、”相棒”のような”上司”のような存在になっているみたい。

「一般企業の苦しみを肌で感じている社員は少ない」
「よその同業金庫の職員と交わることで、刺激を受けて成長してほしい」
この全国連携に加入を決意した諏訪信用金庫の今井理事長は語る。

次なるステージとして、海外展開も。

普通だったら、地方の小さな事業所が、海外店舗に商品を売り込むなんて、夢の話に近い。

でもそれが実現してしまうんだから、“地域再生の請負人”、恐るべし。

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