読書記録

整え、つながり、行動する

樺沢先生の新刊『19歳までに手に入れる7つの武器』によれば、
人生の成功法則は、「整え、つながり、行動する」。

これに尽きるといいます。

皆さんの大学生活、ならびにその後のキャリアも、いわばRPGのようなものだと考えれば、「装備を整え、仲間を集め、冒険に出る」の3ステップとも解釈できますね。

しかしなぜかみんな、現実世界では武器も持たず、たった一人で、情報収集もせず、いきなり危険なダンジョンに潜り込みがちなんだと、樺沢先生は言います。

それじゃあ上手くいくはずないですよね。

途方に暮れ、一方的にぶちのめされるのがオチです。生きていても楽しくないと思います。

それなのに、世の中のほとんどの人は、この「整え、つながり、行動する」と真逆のことをしていると。

たとえば、「慢性的に睡眠不足&運動不足、スマホ中毒で整っていない」、「コミュニケーション不足で、人とのつながりがなく、相談もしない」、「失敗を恐れて行動できない、新しい挑戦なんてもってのほか」、みたいな。

では、「整え、つながり、行動する」とはどういうことか。

最初のステップ「整える」とは、
「①心と身体を整える」、「②思考を整える(レジリエンス&コントロール力)」の2本柱です。

次の「つながる」は、「①人とつながる」、「②情報とつながる(読解力)」の2本柱です。

最後の「行動する」は、「①楽しいを見つける(好奇心)」、「②新しい自分になる(アウトプット力)」からなります。

このうち、最初のステップ「整える」が一番大事で、一番難しいので、今回はそこにフォーカスします。

①心と身体を整える

それでは第一の武器、「整える力」ですね。

そもそも、どうしてこの「整える力」が一番大事なんでしょうか?

「人生の成功法則といったら、仕事ができる人になる、とか、お金の正しい遣い方を学ぶ、とかじゃない?」って思いませんか?

それももちろん大事なのですが、あくまでそれはベース=土台ができているという前提の話なんですよね。

心と身体が整っていないと、いろんな「悩み」や「生きづらさ」の根本原因にずっと苦しむことになります。

整っていないと、脳のパフォーマンスも低いままなので、結果が出るのも遅いです。

じゃあ具体的に何をどう整えるかというお話に入ります。

単刀直入に言うと、「悩みがあるなら8時間寝ろ、話はそれからだ」って話です(真顔)。

若い人にとって最も重要なのは、「睡眠」です。

「質の高い睡眠をきっちりとる。夜ふかしせず、昼夜逆転にならない。同じ時間に寝て、同じ時間に起きる」。

この規則正しい睡眠時間で、人生は大きく左右されます。

学生の皆さんをみていると思うのですが、睡眠を甘く考えすぎです。

睡眠不足が破壊するものは、「脳」、「記憶力・頭のよさ」、「人間関係」、「心と身体の健康」などです。

あなたの人生にとって、重要なものばかりとは思いませんか?

6時間以下の睡眠を2週間以上続けると、脳の認知機能が「徹夜明け」と同じようなレベルまで下がるそうです。

およそビール1杯分のほろ酔いに匹敵します。そんな状態で講義に来ないでください。

また、「やる気が出ない」「何もしたくない」ということ、ありませんか?

精神医学の世界ではこれを、「意欲の低下」と呼ぶそうです。

これは、うつ病の最も特徴的な症状で、睡眠時間が短いほど強まるそうな。

(学生のメンタル疾患の問題が深刻化していますが、大抵は規則正しい睡眠時間で解決すると、私はひそかに思っています。)

不安や危険を和らげる働きが、睡眠不足で低下するといわれています。

結果的に、不安が増え続け、ちょっとしたことも過剰に心配してしまうようになります。

逆に言えば、しっかり寝ていれば不安は減るんです。

睡眠がほとんどすべての悩みを解消すると言っても過言ではないそうです。

もちろん、寝たら悩みが完全に消えているなんてことはありませんが、「不安」や「つらさ」といった感じ方の問題は、間違いなく減らすことができます。

さらに皆さんにとって緊急の話なのですが、前頭前野(脳の司令塔)の回路は、20代の前半に完成するといわれています。

そんな大事な時期に、睡眠不足で脳を破壊したらどうなるでしょうか?

仕事に集中できず、物覚えが悪く、ミスを連発し、情緒不安定で、イライラしがちで、ストレスにも弱く、すぐに落ち込む…。

そんな社会人に誰がなりたいというんでしょう?

バイトやサークル、就活に明け暮れるのもいいですが、それで睡眠不足になってパフォーマンスが下がったら、元も子もないですよね。

②思考を整える(レジリエンス&コントロール力)

次は第二の武器、「レジリエンス」です。

レジリエンスは、「回復力」といった意味になりますが、もっと平たく言うと、「心のしなやかさ」ですね。

これがあると、ストレスをスルーする(やり過ごす)ことができるようになります。

ここでのポイントは、「ストレスに強くなる必要はない」ということです。

ストレスを我慢する「ストレス耐性」ではなく、ストレスをかわす「レジリエンス」を高めましょうと。

ストレスの攻撃を、闘牛士のようにひらりとかわせたら、何回突進されたってダメージはゼロです。

レジリエンスが高ければ、失敗しても同じことを繰り返さないように、冷静にフィードバック(修正・改善)できるので、成長速度が速いのです。

ちゃんと失敗を自分の財産(経験・試練)にできるんですね。

じゃあレジリエンスを高めるにはどうしたらいいのか。

ここで私がオススメしたいのが、「100回失敗する」という方法です。

これはシンプルに、「失敗した数だけ、回復力を鍛えるトレーニングができる」からです。

転んだことがない人は、起き上がり方を知らないわけですからね。

学生にほんと多いなと思うのですが、レジリエンスが低い→挫折しやすい→挑戦するのが怖い→レジリエンスが鍛えられない→挫折しやすい→…っていう負のループから抜け出せない状態、ありませんか?

ただ誰かが引っ張り出してくれるのを待ってるだけでは、一生そのままだと思ってください。

だからこそ、小さな、ほんとに小さなチャレンジをしてほしいと思っています。

さらなる第三の武器が、「コントロール力」なるものです。

コントロール力がない状態というのは、たとえば「スマホやゲームを何時間もやり続けて、自制が効かない」状態です。

すると、勉強ができなくなるのはもちろん、心身ともに不調をきたし、ブルーライトの影響で睡眠の質も下がり、無気力状態になり、最悪の場合はメンタル疾患に陥る…という悪夢です。

考えるのもおぞましいですが、割とそういう人(あるいは予備軍)、身近にいませんか?

スマホが脳を破壊するという話は、さまざまな研究でも明らかにされています。

スマホにコントロールされている人が、自分の人生をコントロールできるはずがないですよね。

ということで、まずルールを決めましょう

たとえば、寝る15分前はスマホを寝室の外に出す。

それができたら20分、25分…と続けて、2時間までいけたら100点満点でございます。

というわけで、以上、「8時間寝る」、「100回失敗する」、「ルールを決める」。

今回の内容が達成できた人はぜひ、この『19歳までに手に入れる7つの武器』を購入して、「つながる」と「行動する」も実践してみましょう。

これを20歳そこそこまでに習得できたら、圧倒的に人生が楽になります。

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