早朝ウォーキングで地域の魅力を発見するツーリズム
「NHK地域づくりアーカイブス」にて、
「サキどり↑」の
「“ヘルスツーリズム”で、人も地域も元気に!」
(2014年6月8日放送)を見た。
放送当時、観光客が落ち込みがちな天草諸島。
そんななかでも、リピーター客が後を絶たない旅館があるという。
その秘密は、女将と歩く早朝ウォーキング。
女将の国武裕子さんは、「健康が最大のおもてなし」ということで、この企画を立ち上げたんだとか。
一緒に歩いたお客さんは、なんと延べ3万人!
そのほとんどがリピーターで、数十回や100回以上も利用している人も。
なんで朝散歩にそんな熱狂的なファンがつくのか。
それは、コースづくりにあるという。
ガイドブックにも載っていない、住民しか知らない地域の魅力が味わえるコースを、なんと38個も開発したらしい。
住民からしたら、生まれたときからあるような、なんの変哲もない石垣も、実は歴史的に価値のあるものだったりして。
そういう、住民たちや行政すら気づかなかった地域の貴重な文化遺産が、観光資源として認識される機会にもなっているそうな。
観光客に「見られる」ことで、修復や手入れもおこなわれるようになって、景観の向上にもつながっている。
100人程度だった観光客は、20倍にも増えたんだとか。
住民と交流できるコースがあったり、住民が作ったお昼ごはんを提供したり、地域全体で歓迎ムードが漂っている。
観光客におもてなしをするに当たって、住民同士の交流も活発化して、生きがいにもつながっているそう。
「健康」も立派な地域の資源になる!
少ない顧客数でも、鬼のようにリピートしてもらえるような空間を提供すれば、地域全体に与える影響はものすごく大きくなるのね。
はじめは3つのコースだったのが、回を重ねるごとにどんどん増えて、住民も参加意識をもつようになっていく。
小さく初めて、継続していくことの強さを改めて痛感した。