とある大学教員のひとこと日常広場

特別展「毒」国立科学博物館

特別展「」に行ってきた。

東京滞在期間がそれほど長くはないので、いつ行ったものかと悩んでいたけれど、
私の大学も春休みに突入したので、なんとか開催期間に滑り込みできた。

とはいえ、平日の昼間にも関わらず、尋常じゃない人の多さ。

上野全体でも人の多さを感じたので、さすが春休みという感じ。

美術館でも、企画展はまあまあ人がいる印象だったけど、科博の企画展は恐ろしいね。

どこもかしこも人だかりで、一つの展示物を見るにも、いちいち列に並ばないといけない雰囲気で、ものすごい疲れる。

こういうのって、別に並ばんでもいいんだろうけど、もはや割り込みようがない感じ。

見たいのだけ飛ばし飛ばし見ようかなとも思ったけど、そもそも何がそこにあるのか分からないので、それも難しい。

ああそうだ、思い出した、科博の企画展はエネルギー遣うんだった…。

美術館よりキャッチーで、心理的ハードルの低い展示が多いし。

それにしても、みんな「毒」に興味あったのね~

海外からみて、日本人は勉強しないと言われるけれど、知的好奇心は本能の一部なんじゃなかろうか。

こんな疲れる思いをしてまで知的好奇心を満たしに来る人が、連日こんなにいるんだから、日本も捨てたものじゃないのかも、なんて。

そして私も、どうにかこうにか、2時間ちょっとでひと通り巡ることができた。

「イラガ」可愛いと思ったんだけど、思ったよりグッズ化されていない…

こういうところに来たら大抵、なにかしらは買うのだけれど、あんまり心惹かれるものがなく、今回はお土産買わず。

それでも、まさに「コノセカイハドクダラケ」というくらい、毒を身近に感じることができた。

学びとしては以下の3点。

①それが「毒である」というのは、人間から見た視点でしかないことも多々ある。

人間には多少の痺れ程度で済むものも、小さな生き物にとっては死に至るものも多いし、逆も然り。

毒に限らず、この世の色んなモノが、捉え方次第でまったく違うものになったりするものね。

②毒を生成することのできない生物でも、毒を持つものを食すことで、自らも毒を持つようになる生物もいる。

マイクロプラスチックの問題も似たような現象だ。

③それが毒になるか薬になるかは、「量」次第の物質も存在する。

使い方や状態によっても変わるみたい。

「毒にも薬にもならない」とか言うしね。

私も、「毒にも薬にもならない講義」はしないように、いっそ毒性のある教育がしたいものだわ。

美しいものには「毒」がある。

それにしても科博か~

科博は、小さい頃よく来たなぁ…

恐竜のゾーンも好きだったけど、海の生き物の化石&骨の展示をやっているところが好きで好きで…

あの異空間っぷりを久しぶりに味わおうと、常設展の方にも行ったら、全然雰囲気が変わってしまってショック…。

まあそりゃあ20年も同じレイアウトっていうのもおかしいのか。

でもちょっと面白いレイアウトを発見。

なんだか女子高生のツーショットみたいで、遊び心を感じた。

島根にいると、文化都市・上野に無性に行きたくなるのはなぜだろう。

ここ最近、しょっちゅう「ああ上野行きたい」って思ってた。

ので、遅めの昼食も兼ねて、ついでにアメ横も散策。

海鮮丼のお店に。

これで1,000円とか、信じられない。

野晒しのお店で、決して清潔感はないものの、ちゃんと新鮮な味でした。

ご飯の量でかさ増しとかもなく、コスパがいいどころではない贅沢さ。

今度来たら、またこのお店にしようかな。

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