獣害に立ち向かえー獣害を資源に変え元気を取り戻した町
「NHK地域づくりアーカイブス」にて、
「ふるさとグングン!」の
「獣害は地域づくりの原石だ ~三重・津市 美里町~」
(2018年6月17日放送)を見た。
「課題先進県」と言われる島根県は、獣害対策先進地でもあるらしい。
獣害対策のスペシャリストであるという安田亮さんが、住民たちと地域づくりに取り組んできた島根県美郷町。
そこに、獣害に悩む三重・津市美里町の人たちが視察に訪れたという。
サルよけの電気柵は、通りづらくなるように間隔を狭くしたり、登っても大きく揺れて不安定になるような工夫が施されている。
こうした工夫が、「動物の寄り付かない畑」を作り出す。
守り抜いた野菜を「青空サロン市場」で売り、みんなで一緒に食事をするのも大きな楽しみになっているとか。
さらに、やっかい者のイノシシは、集落に配置された罠にかかり、地元の食肉加工業者に回収される。
そして、廃校になった中学校の給食室を使って、地元の高齢者がイノシシ弁当を作る。
弁当を作るのは、生きがいにもなっているんだとか。
わいわい世間話をしながら作る革製品。
使われなくなった保育園で作られる缶詰。
イノシシ1頭が罠にかかるだけで、町全体の経済が回りだす。
イノシシの缶詰工場の経営者は、なんと東京からの移住者。
ふと立ち寄ったこの町の人の「力強さ」に惹かれたみたい。
(移住政策も、補助金どうこうだけじゃ人の心までは動かせないってことだね)
美郷町の人たちのパワーに、移住者も視察団も心動かされているよう。
獣害対策のノウハウだけじゃなくて、地域の人たちの「熱量」が、美郷町の財産なのかもしれない。
お金がなくとも、一人ひとりの熱量で地域は動かせる。