誰のための「地域」なのか
世界地図とか日本地図をみていると、
あたかも「一つの国を細分化すると、地域がある」ように錯覚したまま、
金太郎飴的な「地域」として捉えがちになるけれど。
岡田(2021)は、「人間の生活領域」の積み重ねが
国となり、世界となるとしている。
おおよそ「半径500m圏」の世界。
地域づくりとは、「地域社会を意識的に再生産する活動」であるといえます。
岡田知弘(2021)『地域づくりの経済学入門』自治体研究社 p.35
ただし、その活動主体は、「住民の生活領域としての地域」と「資本の活動領域としての地域」の二重性に規定されて、住民と資本に大きく分かれます。
どちらが主導して、国家や地方自治体の行財政のあり方を方向付けるかによって、その地域づくりの内容もまた大きく異なってきます。
地域は誰のためのものか。
住民のためであれば、「地域住民主権」を。
多国籍企業の活動領域としてであれば、
規制緩和や構造改革を。
参考文献:岡田知弘(2021)『地域づくりの経済学入門』自治体研究社