読書記録

『読むだけでフワッと癒やされる本』を読んで

樺沢先生の本と出会って2年以上経つ私は、
樺沢ノウハウを実践することで、かなり生きやすくなった。

そんな樺沢紫苑先生の新著、『読むだけでフワッと癒やされる本』を読んだ。

今は、常に何か挑戦しつつ、大きな悩みもなく、
生活やメンタルがかなり安定して、幸福度も高いように思う。

よって、正直なところ、「本を読むのも苦痛」といった脳疲労状態ではないし、
Youtube動画の話も既知情報がほとんどだったりする。

そこで、この本を読む目的として、
「教え子である大学生たちのアドバイスに取り入れるネタを探す」と設定した。

先生や親の言うことに疑問をもつことなく、従順にしたがう学生が多いなかで、
「自分がやりたいことが分からない」という悩みはよく耳にする。

高校までは、「言われたことを言われた通りにやる」ことが美徳とされ、
自分で考えずとも、大人の価値観に守られてきた学生たち。

それが、大学に入って急に、
「自分で正解をつくりなさい」と言われることに、戸惑いを感じるのも無理はない。

「正解がある世界」から「正解のない世界」に
うまく適合できないままの大人も多いので、
時代の流れとともに、私たち大学教員の使命感は増すばかりである。

インプット(講義)
→アウトプット(レポート・実習・プレゼン)
→フィードバック(教員の指導)のサイクルは、
大学での学びそのものだったりする。

そういう話は学生にするものの、
もう一歩踏み込んだ話をするために読んで
得られた気づきを3つ挙げたい。

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①自分がどう生きたいのかを定めるためには、
日記を書いて自己観察能力を高める

口ぐせのように、「やりたいことが分かんない」と言っている学生に、私はいつも、
「自分は何をしいてると楽しいのか、それはなぜなのか、
何が食べたいのか、何が着たいのか、
他の誰かがそう言っていたからではなく、
常に心の声に耳を傾ける練習をしましょう」
とアドバイスしている。

それは、自分で考える癖のある私が、日常的に無意識にやってきたことだから。

しかしこの本では、さらにその上をいく。

「頭の中で自問自答しているだけでは駄目で、アウトプットしない限り人は成長しません」と。

まずはポジティブ3行日記で、自分自身の思いや考えを言語化するトレーニングを積むように伝えよう。

②不確実性の時代、AI時代で先行き不透明な今、
将来の不安は、アウトプット力を磨いて払拭する

私の教え子たちの中には、成績はすこぶるいいのに、
自分の意見を求めると固まってしまう学生がいる。

「なんで?」「本当に?」と一文一文にツッコミを入れて本を読むように伝えているものの、
こればっかりは意識の問題で、もうちょっと実用性のあるアドバイスはできないか
模索していたところ。

そこで本書では、「本や映画、テレビ番組の感想を書いたり、自分の意見を言う、友だちと議論する。
こういう小さなアウトプットを普段から行うとアウトプット力は向上します」とある。

しかもそれを、学生お得意のSNS等で発信するというのも、アドバイスとしてはぴったり。

③ライフワークは、コンフォートゾーンを出たプチチャレンジや、
「好き」というアンテナを鍛えた先で出逢うもの

貧乏な地方国公立大学生たちは、必死にバイトでお金と経験を積んでいるものの、
その多くは「ライスワーク」なのかなという印象。

この先、自分の「ライクワーク」や「ライフワーク」を見つけてもらえたら…

と思い、上述のようなアドバイスは日常的にしているが、
安全志向の学生たちに、コンフォートゾーンを出ることの重要性を伝えておきたい。

私自身も、やっとの思いで「ライクワーク」(大学教員)に辿り着いたところ。

これを現時点で「ライフワーク」と解釈しても、私としては支障はないけれど、
「ライクワーク」を突き詰めていった先で、「ライフワーク」との出逢いがあったら。

そんなことを思いながら、コンフォートゾーンを抜け出つつ、
学生のためにできることを一つずつ増やしていきたい。

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以上、アップデートされたアドバイスを、さっそく学生に共有しよう。

見開き2ページで完結する、ムダのない情報満載でありながら、
読後感としては、どこか「ふわっ」と力の抜ける本書。

もはや日本語能力・読解力が欠如していて、
「本を読むなんてもってのほか」という学生たちでも普通に読めると思うので、
おすすめしておこう。

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